だんだんと弾き語りも上達してくると、いよいよ人前で演奏してみようか・・・なんていう気持ちも湧いてくるものです。
ライブデビューですね!
最初はハードルの低い、オープンマイク/オープンステージもいいかもしれませんね。
やましん自身も、よく県内のライブ会場に足を運んで、人のステージを見る機会があります。
プロミュージシャンのライブであったり、地元のアマチュアミュージシャン、音楽仲間が出演するライブであったり。
そんな中で、まだ経験の浅い人が、ライブの前半にステージに登場することがあります。
経験が浅い分、やはり緊張してしまっている人が比較的多いです。
緊張のあまり、声が出ていなかったり、手が震えてうまく弾けていなかったり。
こういう緊張を克服するためにはどうしたらいいのでしょう?
いろんなことが言えるとは思うんですが、それは特別なことではありません。主に・・・
- 徹底的に練習する
- 場数を踏んで経験を増やす
- 自己ベストの演奏を届けようという強い意思を持つ
こういうことに尽きると思います。
そしてこれらは、そう心がけたからといってすぐに結果が出るものではなく、繰り返していくうちに、だんだんと舞台慣れしていくものです。
さて、今回このブログで言いたいことは、ちょっと角度が違いまして・・・
よく、初心者の方(中にはある程度経験のある人でも)のライブを見ていて、残念に思うことがあります。
そしてそれが、その人がいつまでたっても緊張に負けてしまい、いいパフォーマンスを発揮できない理由でもあると思うので、改めてここで、3つに分けて書いておきたいと思います。
MCで言ってはいけないこと
まず一つ目は、本番中のMCですね。
緊張に負けてしまう人は、いつもMCで
「緊張してます」
「うまくできるかどうか不安です」
なんていうことを口走ってしまっています。
これは、はっきり言ってダメです。
まず、観に来てくれたお客さんに失礼です。
たとえばレストランに食事に行った時、料理を運んできた店員さんが
「今日のシェフ、いまいち調子悪いんですよ」
「美味しいかどうかわかりません」
なんて言っているようなものですからね(汗)
応援に来てくれたお友達や、優しいお客さんだったら、「頑張れ!」って言ってくれることでしょう。
でも一部のお客さんが許しても、自分がそれを許してはダメです。
自分自身で「緊張して、うまくできなくてもいい」なんていう前提をつけているようでは、そのライブが経験として活きるものにはなりません。
よく「失敗も経験のうち」「失敗を繰り返して成長する」なんていいますが、それは失敗を悔やんで、取り返そうとするからです。
「失敗するかもしれないけど」「もともとうまくできないけど」なんていう前提での失敗を繰り返しても、全然強くなんかなりませんよ…
だから最初から、「緊張してます」「失敗するかも」なんて、他人にも、自分自身に言ってはいけません。
言うのだとしたら、「一生懸命演奏しますから聞いてください」みたいなことですかね。
経験が少なければ、演奏が下手なのは仕方ありません。
だけど言い訳せずに、とにかく一生懸命の演奏をすれば、仮にそれが失敗に終わったとしても、必ずやいい経験になります。
緊張のあまり、失敗してしまった日は
気合いを入れて、精一杯の演奏をしようとステージに上がる。
その結果、失敗してしまった・・・
現実には、そういうことはあります。
そういうことの繰り返しですね。
そんな時は、どうすればいいのでしょう?
打ち上げでガンガン飲んで、盛り上がって、今日のライブのことは忘れてしまう・・・
優しい友人に慰めてもらって、傷を癒す・・・
う〜ん、どうでしょう。
本当にそれでいいんですかね??
それじゃあ、成長しないんじゃないでしょうかね。
「悔しさ」っていうのは、とても大事な次へのエネルギーだと思うんですね。
だったら、精一杯悔しがったらいいんじゃないですか?という、単純な話です。
もちろん、悔しがって、落ち込んで、もうやめた・・・じゃ困るんですが(>_<)
堂々とステージで演奏しているベテランミュージシャン達は、間違いなく全員がそういう経験をいくつも持っていると思います。
「いつまでも忘れられない悔しいライブ」なんていうものもあるでしょう。
ちょっと毒を吐かせてもらうと、グダグダになってしまったひどい演奏をしてしまった出演者が、出番の後や打ち上げで、ステージのことをすっかり忘れて盛り上がっている様子を見ると、「この人大丈夫かな」「よくそんな気分になれるな」なんて思っちゃうんですよね。
むしろ、後にステージに上がってくるベテラン達の演奏を観ながら、悔しさに唇を噛み締めているような人のほうが、将来楽しみな気がするんですよ。
仲間達との会話
音楽仲間同士の会話を聞いていて、時々とても気になることがあります。
ライブの出演者同士でも、こんな会話がなされている時があります。
「本番って、緊張するよね」
「うん、するする。緊張して手が震えるよね」
「練習ではうまくいくんだけどね」
「あなたもそうなの?なんか安心した」
自分だけじゃなく、他の人もそうだと言われると、安心します。
そして、失敗してもいいんだ、うまくいかなくてもいいんだ…と思えて、とても心が楽になります。
まるで愛に満ちた天使の言葉のように感じられます。
だけど、そこに浸ってしまっちゃダメなんですよね。
かと言ってわざわざボロカスに言ってもらう必要もないんだけど(そういうことを言う人は、心のキャパ以上のことを平気で言うから、逆に注意すべきです)、甘い言葉は成長を阻むから気をつけましょう。
ちょっと冷たい表現をしますけど、そういう慰め合いのような、傷の舐め合いのようなことを言い合う仲間というのは、決してあなたの成長を心から願ってはくれないんですよ。
もしあなただけが緊張を克服し、堂々と素晴らしいライブをできるようになってしまったら、その人は取り残されてしまうからです。
だからいつまでも自分と同じように、緊張して、ボロボロの演奏をしてしまう仲間でい続けるよう、
「緊張するよね」
「失敗するもんだよね」
「どうせ上手くできないよね」
・・・と言い続けます。
目標をきちんと定めよう
とにかく、堂々と、素晴らしい演奏をできるようになりたいと思うのなら、その目標をしっかりと定めることですね。
実在する先輩や、プロミュージシャンでもいいですが、憧れの存在を持つというのはいいことだと思います。
その人の言動を見習いつつ、一歩ずつ近づいていくこと、結果的んこれが一番の近道なんじゃないかと思います。