意外と大きいギターの音
アコースティックギターの音って、家の中で弾いていると、案外大きいものです。
アパート・マンションなんかだと尚更。
自分で聞く以上に、周りには大きい音に聞こえるものですね。
サウンドホール(ギター正面の穴)が前を向いているものですから、弾いている本人の方向にはあまり音が飛んでこなくて、前の方で聞くほうが音が大きく聞こえます。
そもそも、前にいる人に聞かせるための構造である、ということもできますね。
そんなわけで、家での練習は家族に迷惑になったりもします。
そればかりか、近所迷惑になることも。
エレキギターだったら、アンプにヘッドホンをつないで練習すれば、生の音はほとんど聞こえないものですけどね。
当然、歌声もうるさいです。
大声を出せば、近所じゅうにひびきわたります。
そんなこんなで、音楽をやっている人にとって、練習場所というのは案外重要な問題です。
小さな音・声での練習による弊害
それは近所迷惑の問題だけでなく、技術の上達という面においても、重要な問題なんです。
というのは、小さな音でばかり弾いていると、変な癖がついてしまうからです。
ボーカルも同じで、小さい声でばかり歌っていると、声が鍛えられない上に、変な歌い方の癖がついてしまいます。
ギターレッスンの場や、初心者のライブの場などでよく見かけるのは・・・
コードをストロークする際に、弦を撫でるように弱くピッキングをする癖がついている、という人です。
そうすると、音が弱いだけでなく、ストロークの歯切れが悪くなるんですね。
キレイでカッコいいストロークの音というのは、6本の弦を弾くときの時間差が少ない、という弾き方です。
弱く弾く癖がついている人は、一本一本をバラバラに弾く様な感じになってしまい、音が揃わないのです。
アルペジオの際も、指先をこするような、撫でる様な弦の弾き方をします。
なので、カサカサッという、摩擦音が大きくなり、肝心の弦を弾く音がとても弱い。
特にこういう人は、ライブでPAやアンプを通して弾くと、カサカサしたノイズばかりが目立って、ギターの音がPAに上手く乗りません。
仕方なくPAさんのほうで音量を上げるけれど、ノイズばかりが上がってしまう・・・というようなことになります。
ヴォーカルについても同じで、声が前に出て行かないというか、口の中、喉の奥にこもらせるような声しかでなくなってしまいます。
こちらの場合も、声がマイクに乗りにくい上に、高い声を出すときだけ急に声が大きくなったりします。
あとは、特に高音になると半分裏声のような弱々しい声になってしまったり、息漏れしたかのような声になってしまったり。
そういう歌い方だと、音程のコントロールもしづらいですね。
大きな音、声で練習するために
他にもいろいろあるかとは思いますが、ともかく小さい音でばかり弾いたり歌ったりすることには、いろいろな弊害があるんです。
とは言っても、家でしか練習できないし、仕事があるから夜しか練習できない、という人も多いでしょう。
そういう人は、普段は仕方ないにしても、できるだけ大きな音を出せる場所で練習する機会を定期的につくるべきです。
一番お勧めなのが、練習スタジオを借りるということです。
費用はかかりますが、個人練習だと1時間1000円以下で使えるところも増えています。
なかなか土日や夜は空いていない場合もありますが、1時間だけ空いている、とかいうところもあるし、平日に休みが取れる人だったら日中にまとめて時間を取るといいでしょう。
あと、カラオケボックスでギター持ち込み可能なところも増えているようです。
それも検索してみてはいかがでしょう?
費用もかなり安いみたいです。
スタジオ等で練習する時の注意点
あと、スタジオではできるだけ、ギターも、ボーカルも音響機材を通して音を出すようにしましょう。
ライブに備えて、スピーカーから出る音に慣れておくべきでしょう。
生の音では聞こえない細かい部分をチェックするにも、そしてマイクや音響機材に乗りやすい声・音を出せるようになるためにも、慣れておくといいでしょう。
カラオケ屋さんでも、楽器を機材につなげるようになっている所があるらしいです。
ただ、特にカラオケ屋さんのマイクはリバーブ/エコーが深くかかりすぎる傾向があるようです。調整が可能ならできるだけ浅めにして、自分の声の輪郭をちゃんと聞きながら歌いましょう。
普段ライブを開催しているライブハウス、ライブバー/カフェなどでも、空き時間に練習をさせてくれるところがあります。
馴染みの店がある人は、相談してみてはいかがでしょう?
無料で大きな音で練習したいなら・・・
それから、外で練習するというのもアリですね。
公園や自然の中など、あまり人がいないところを探して練習するとか。
人がいてもストリートライブ気分でやっちゃうとか・・・まぁこれは勇気がいりますね。
でもやってみると、案外慣れてくるものですよ。
あとこれは以前も書いていることですが、オープンマイクなどの場には積極的に参加して、大きな声、大きな音を出しておきましょう。
ということで、今回は練習場所の話でした。
近所迷惑なだけでなく、上手になるためには本気の音、本気の声で練習することがとても大事、ということですね。
ちなみに、やましんも夜遅くには音を出せないような環境で生活をしています。
本当は夜にいろんなアイデアが浮かんだりして、すぐに音を出したくなるんですけどね・・・(>_<)
曲作りやアレンジ、録音なんかも、本当は夜思い立った時にすぐやりたい・・・
自宅に防音室を設置している人も何人か知っていますが、うらやましい限りです。